「失業保険の基本手当日額がいくらもらえるのか知りたい」
「賃金日額、基本手当日額とかよくわからない」
「損をせず正しく申請したい」
本記事を読んでいる人の中には、このような疑問を抱えている方もいるでしょう。
失業保険(基本手当)は、再就職を目指す期間の生活を支える大切なお金です。しかし、計算式が複雑だったり、年齢や賃金によって金額が変わったりするため、仕組みが少しわかりにくいのが難点といえます。
本記事では、失業保険の基本手当日額が決まる仕組みや計算方法、2025年8月の最新改定情報まで詳しく解説します。
正しい知識を身につけ、安心して求職活動を進めましょう。
ご自身の状況に合わせて失業保険の申請方法や受給条件を専門家に相談したいなら「転職×退職のサポート窓口」がおすすめです。
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失業保険の基本手当日額とは?

失業保険の基本手当日額とは、雇用保険に加入していた人が離職や失業をした際に、再就職までの生活を安定させるために支給される「1日あたりの給付金」です。
受け取れる金額は一律ではありません。退職する前の6カ月間に支払われた賃金の合計を180で割った「賃金日額」を基に算出します。
元の給料が高かった人ほど、基本手当日額も高くなる傾向があります。ただし、給付率(給与の何割をもらえるか)は50%〜80%(60〜64歳は45〜80%)の範囲で設定されており、賃金日額が高い人ほど率は低くなる仕組みです。
また、年齢や賃金額によって受け取れる金額には「上限額」と「下限額」が決められています。この金額は、経済状況に合わせて毎年8月に見直しが行われるのが通例です。
2025年8月の改定では、全世代で上限額と下限額が引き上げられました。これから受給する人は、最新の金額基準が適用されます。

失業保険の基本手当日額の計算方法

失業保険で実際に受け取れる金額は、離職前の給与や年齢を基に決定されます。
本章で解説する内容は以下の通りです。
- 【年齢別】基本手当日額の計算方法
- 年齢別の給付率と上限・下限額
基本手当日額は「賃金日額(退職前6カ月間の賃金総額÷180)×給付率(45〜80%)」で計算されます。総支給額は、算出された金額に所定給付日数を掛けて求めてください。
また、計算の基になる賃金に賞与は含まれません。月額換算したい場合は、基本手当日額に28日分を掛けて計算可能です。
【年齢別】基本手当日額の計算方法
年齢別の基本手当日額は、厚生労働省より正確な金額が示されています。金額は毎年8月頃に変更する可能性があるため、必ず最新の情報を確認しましょう。
| 年齢区分 | 賃金日額の範囲 | 給付率 | 基本手当日額の範囲 | 上限額 | 下限額(全年齢共通) |
| 29歳以下 | 3,014円~5,340円未満 | 80% | 2,411円~4,271円 | 7,255円 | 2,411円 |
| 5,340円~13,140円以下 | 80~50% | 4,272円~6,570円 | |||
| 13,140円超~14,510円以下 | 50% | 6,570円~7,255円 | |||
| 14,510円超 | – | 上限適用 | |||
| 30~44歳 | 3,014円~5,340円未満 | 80% | 2,411円~4,271円 | 8,055円 | |
| 5,340円~13,140円以下 | 80~50% | 4,272円~6,570円 | |||
| 13,140円超~16,110円以下 | 50% | 6,570円~8,055円 | |||
| 16,110円超 | – | 上限適用 | |||
| 45~59歳 | 3,014円~5,340円未満 | 80% | 2,411円~4,271円 | 8,870円 | |
| 5,340円~13,140円以下 | 80~50% | 4,272円~6,570円 | |||
| 13,140円超~17,740円以下 | 50% | 6,570円~8,870円 | |||
| 17,740円超 | – | 上限適用 | |||
| 60~64歳 | 3,014円~5,340円未満 | 80% | 2,411円~4,271円 | 7,623円 | |
| 5,340円~11,800円以下 | 80~45% | 4,272円~5,310円 | |||
| 11,800円超~16,940円以下 | 45% | 5,310円~7,623円 | |||
| 16,940円超 | – | 上限適用 |
引用:厚生労働省|雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和7 年8 月 1 日から~
年齢別の給付率と上限・下限額
基本手当日額には、年齢区分ごとに上限額が設けられています。
2025年8月の改定により、上限額は以下のように変更されました。
- 29歳以下:7,255円(上限)
- 30〜44歳:8,055円(上限)
- 45〜59歳:8,870円(上限)
- 60〜64歳:7,623円(上限)
一方、下限額は全年齢共通で2,295円から2,411円へと引き上げられています。
給付率は、賃金日額が低い人ほど高く設定される仕組みです。たとえば賃金日額が3,014円程度と低い場合は給付率が80%になりますが、賃金が高い層では50%〜45%程度まで低下します。
給与が高かった人ほど、現役時代の手取りと比べて失業保険の金額が少なく感じる傾向にあるため、あらかじめ資金計画を立てておくことが大切です。
最新の基本手当日額が反映された給付額をすぐに確認したい方は、下記の計算ツールをご利用ください。退職理由ごとの給付総額も確認できます。
失業保険(手当)の計算シュミレーション【2025/08 改正対応】最新版
最新(2025年8月)改定の変更点

2025年8月1日から、雇用保険の基本手当日額が新しくなりました。
主な変更点は、以下の通りです。
- 基本手当日額の上限・下限が全体的に上昇
- 再就職手当や就業促進手当の支給にも影響あり
この改定は、毎月勤労統計調査による平均給与額の上昇(前年比プラス約2.7%)や、最低賃金の改定を反映したものです。
具体的には、基本手当日額の下限額が2,295円から2,411円へと116円引き上げられました。また、上限額についても年齢層ごとに約200円〜300円の増額となっています。
この変更は、これから失業保険を受給する人だけでなく、すでに受給中の人にも8月以降の認定日から適用される場合があります。新しい金額は「雇用保険受給資格者証」で通知されるため、認定日に必ず確認してください。
基本手当日額の引き上げは、それに連動して計算される「再就職手当」などの受取額アップにもつながります。早期に仕事が見つかった場合は、損をしないためにも再就職手当の申請は必ず行いましょう。

失業保険の所定給付日数と受給期間

失業保険は、無期限にもらえるわけではありません。
いつまで、何日分もらえるのかについては、以下の2つのルールがあります。
- 受給期間のルール
- 「所定給付日数」とは
それぞれの仕組みを詳しく解説します。
受給期間のルール
受給期間とは、失業保険の有効期限のようなものです。
原則として、離職日の翌日から1年間が受給期間となります。この1年という期間内に、決められた所定給付日数分を受け取る必要があります。
もし手続きが遅れて受給期間の1年を過ぎてしまうと、所定給付日数がまだ残っていたとしても、それ以降の手当は受け取れなくなります。そのため、退職後は速やかにハローワークへ行くことが重要です。
ただし、病気やケガ、妊娠、出産、育児などの理由ですぐに働けない場合は、申請により受給期間を延長できる制度があります。正当な理由がある場合は、忘れずにハローワークへ相談に行きましょう。
「所定給付日数」とは
所定給付日数とは、基本手当を受け取れる上限日数のことです。この日数は、離職理由、年齢、雇用保険に入っていた期間(被保険者期間)によって細かく決められています。
大きく分けて「自己都合退職」と「会社都合退職」で日数が異なります。
自己都合退職(一般の離職者)の場合は次のとおりです。
- 被保険者期間10年未満:90日
- 10年以上20年未満:120日
- 20年以上:150日
一方で、倒産や解雇などによる「会社都合退職(特定受給資格者)」や、病気などで働けなくなった「特定理由離職者」の場合は、手厚い保障が用意されています。年齢や期間に応じて給付日数が90日から最大330日(就職困難者は最大360日)まで増えるのが特徴です。
所定給付日数が多いほど、総支給額も大きくなります。ご自身の離職理由がどちらに当てはまるのか、離職票などでしっかり確認しておきましょう。
具体的な受給期間(所定給付日数)を確認したい方は下記の記事をご参考にしてください。

失業保険の受給資格の条件

失業保険を受け取るためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
まず大前提として、「失業状態」にあることが必要です。ここでいう失業とは、単に仕事をしていないだけでなく、「就職しようとする積極的な意思」と「いつでも就職できる能力(健康状態など)」があり、実際に求職活動を行っている状態を指します。
その上で、雇用保険に加入していた期間(被保険者期間)の条件をクリアしなければなりません。
- 一般の離職者(自己都合など)
⇒離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12カ月以上あること。 - 特定受給資格者・特定理由離職者(会社都合など)
⇒離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6カ月以上あること。
また、2025年4月の改正法成立により、自己都合退職の給付制限期間が「2カ月」から「1カ月」へと短縮されるなどの変更点もあります。条件は法改正で変わることもあるため、最新情報をチェックしておくことが大切です。
失業保険をハローワークで手続きする流れ【4STEP】

失業保険を受け取るためには、自分でハローワークに行き、手続きを進める必要があります。
主な流れは以下の4ステップです。
- 求職の申込み
- 離職票提出
- 初回説明会
- 失業認定
各ステップで何をするのか、具体的に解説します。
必要書類のチェックリストや、より詳細な手続きの段取りを事前に確認しておきたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。スムーズに受給を開始するためのポイントを解説しています。

1.求職の申込み
退職後、会社から離職票が届いたら、住所を管轄するハローワークへ行き「求職の申込み」を行います。
この申込みは、「私はいま仕事を探しています」と登録する手続きです。申込みと同時に、受給資格があるかどうかの審査が行われます。
手続きには以下の書類が必要です。
- 雇用保険被保険者離職票(1・2)
- マイナンバー確認書類
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 証明写真
- 本人名義の預金通帳(キャッシュカード)
申込みの時点では「働く意思があり、すぐに働ける状態」であることが必須条件です。病気ですぐに働けない場合などは申請できません。手続きが完了し、受給資格が決定した日から7日間の「待機期間」が始まります。
会社都合退職の場合はありませんが、自己都合退職の場合は、待期期間終了後に1〜3ヶ月の給付制限期間があります。給付制限期間が終了してから給付開始となります。
2.離職票提出
手続きの要となる書類が「離職票」です。これは通常、退職後10日〜2週間以内に会社から発行され、郵送などで手元に届きます。
もし2週間を過ぎても届かない場合は、会社へ問い合わせるか、ハローワークへ相談してください。
離職票には退職理由が記載されており、これが「自己都合」か「会社都合」かを判断する重要な証拠になります。もし記載されている離職理由が事実と違う(例:解雇なのに自己都合になっている)場合は、ハローワークで異議申し立てが可能です。
離職票を提出し問題がなければ、「受給資格者証」または「受給資格通知」が交付されます。
離職票が2週間待っても届かないケースがあります。離職票が届かない4つの原因とは?すぐに用意できない場合の対処法などについて解説しています。
3.初回説明会
受給資格が決定すると、「雇用保険受給者初回説明会」の日時が知らされます。
この説明会への参加は義務となっており、無断で欠席すると給付の開始が遅れる可能性があります。必ず指定された日時に参加しましょう。
説明会では、失業保険の仕組みや、「失業認定申告書」の書き方、求職活動の実績の作り方などについて詳しい解説があります。この日に、最初の「失業認定日」が指定されるため、スケジュールを空けておくようにしてください。
4.失業認定
説明会が終わった後は、原則として4週間に1度、ハローワークへ行き「失業の認定」を受けましょう。
失業認定とは、「前回から今回までの期間、確かに失業状態であり、求職活動を頑張っていました」という確認を受ける手続きです。認定を受けるためには、前回の認定日から今回の認定日前日までの間に、原則2回以上の求職活動実績が必要になります。
求職活動実績として認められるのは、求人への応募、ハローワークでの職業相談、セミナー参加、資格試験の受験などです。単に求人サイトを眺めているだけでは実績にならないため注意してください。
無事に認定されると、数日後に指定口座へ基本手当が振り込まれます。
失業保険の利用で注意すべき3つのポイント

失業保険は申請すれば自動的に振り込まれるものではありません。ルールを守らないと支給が止まってしまうこともあります。
特に注意したいポイントは以下の3つです。
- 求職活動実績がないと支給されない
- アルバイトやパート勤務が支給額に影響する
- 支給日数の繰越や減額に注意する
うっかり損をしないよう、詳細を確認しておきましょう。
求職活動実績がないと支給されない
失業認定を受けるためには、認定対象期間中に「求職活動」を最低でも2回以上行う必要があります。
もし実績が足りないまま認定日を迎えると、その期間分の給付は「不認定」となり、一切受け取れません。
自己都合退職などで給付制限がある期間は、3回以上の実績が必要になるケースもあります。必ず初回説明会で指示された回数を確認してください。
実績として認められる活動は、ハローワークの窓口相談やセミナー受講、求人への応募などです。認定日に提出する「失業認定申告書」に活動内容を記入する必要があり、嘘を書くと不正受給として厳しい処分を受けるため、真面目に活動を行いましょう。

アルバイトやパート勤務が支給額に影響する
受給期間中にアルバイトやパートをすること自体は禁止されていませんが、働き方によっては支給額に影響が出ます。
まず、週20時間以上働くと「就職した」とみなされ、失業保険の支給が停止されます。
また、週20時間未満であっても、1日に4時間以上働いた日は、その日の分の手当が支給されません(支給が先送りになります)。4時間未満の労働であれば支給されますが、稼いだ金額によっては基本手当日額が減額されるケースもあります。
少しでも働いた場合は、必ず認定日にハローワークへ申告してください。隠れて働くと不正受給となります。
支給日数の繰越や減額に注意する
アルバイトなどで手当が支給されなかった日数(繰越になった日)は、消滅するわけではなく、基本的には後に繰り越されます(先送り)。
しかし、ここで注意が必要なのが「受給期間(原則1年)」の壁です。
繰り越しによって受給完了予定日が後ろにずれていき、結果として離職から1年の期限を超えてしまうと、たとえ所定給付日数が残っていても、そこで打ち切りになってしまいます。
「アルバイトをしながら受給しよう」と考えている人は、1年の期限内にすべて受け取りきれるかどうか、スケジュールをよく確認することが大切です。
また、受給期間中に早期に再就職が決まった場合は、残りの日数が3分の1以上残っていれば残日数に応じて「再就職手当」をもらえる可能性があります。早く就職した方がトータルで得をする制度もあるため、焦らずかつ積極的に就職活動を進めましょう。

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失業保険の基本手当日額を正しく理解して申請を行おう

本記事では、失業保険の基本手当日額が決まる仕組みや計算方法、2025年8月の最新改定情報、そして申請の流れや注意点について解説しました。
失業保険は、次の仕事が見つかるまでの生活を支えるための重要なセーフティーネットです。基本手当日額は年齢や直前の給与によって異なりますが、今回の改定で上限・下限額ともに引き上げられ、より安心して求職活動ができる環境が整いつつあります。
「いくらもらえるのか」「いつまでもらえるのか」を正しく理解し、手続き期限や求職活動のルールを守って、損をしないように受給しましょう。
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