元ハロワ職員<br>阿部この記事は、元ハローワーク職員が解説いたします!
9月末に退職を検討している方にとって、その時期特有のデメリットや注意点を事前に理解しておくことは非常に重要です。
- 9月末に退職するんだけどデメリットとかってある?
- 退職したいことをいつ言うべき?
- 住民税ってどのように処理されるのか?
- ボーナスはもらえない?
- 9月末退職だと年末調整はどうなるのか?
本記事では、9月末退職に伴うリスクや注意すべきポイントを詳しく解説します。
また、年末調整や転職活動に関するアドバイスも紹介しますので、退職日を決める前にぜひお読みください。
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9月末退職の4つのデメリット

9月末退職には以下4つのデメリットがあります。
- 年末調整を受けられなくなる
- ボーナス(賞与)が減る可能性がある
- 退職金が少なくなることがある
- 転職先への引き継ぎ期間が短縮される
それぞれの内容を詳しく解説していきます。
年末調整を受けられなくなる
9月末に退職すると、年末まで働いていないため年末調整が受けられません。年末調整は、その年の税金の過不足を調整する重要な手続きです。これを受けられないと、後日自分で確定申告を行う必要があり、手間が増えます。
しかし、年内に転職を行えば、転職先の会社で年末調整を受けることができます。
確定申告は難しそうに感じる方もいますが、特に副業などを行っていなければスムーズにできます。
元ハロワ職員<br>阿部その年の12月31日まで在籍していないと年末調整は行ってくれません。確定申告が面倒に感じる方は、年末まで退職日を遅らせることを検討しても良いと思います。
ボーナス(賞与)が減る可能性がある
多くの企業では、年末にボーナス(賞与)を支給しますが、9月末に退職するとその対象外となる場合があります。特に、業績連動型のボーナス(賞与)では、在職期間が短くなることで支給額が減るリスクが高まります。
また、会社の賃金規程次第では、9月末退職でもボーナス(賞与)が支給されることもありますが、かなり少ない割合ですので、一度会社の就業規則や賃金規程を確認してみるのもよいです。
元ハロワ職員<br>阿部社員数が10人以上の法人は、就業規則や賃金規程を作成して労働基準監督署へ提出する義務があるため基本は会社に就業規則等があることが多いです。または労働条件通知書に記載されていることもあります。
退職金が少なくなることがある
退職金は通常、勤続年数に応じて計算されますが、9月末退職により1年に満たない形になると、退職金が減る可能性があります。勤続年数を少しでも増やすために、退職時期を調整することも検討すべきです。
退職金の詳しい内容は、ボーナス(賞与)と同じように就業規則や賃金規程に記載されています。
転職先への引き継ぎ期間が短縮される
9月末退職の場合、新たな職場への転職が10月以降になることが多いですが、これにより引き継ぎ期間が短くなり、十分な準備ができない可能性があります。新しい職場での業務がすぐに始まる場合、引き継ぎ不足がトラブルの原因となることもあります。

9月末退職の2つのメリット

9月末退職には次の2つのメリットがあります。
- 転職活動に有利になる
- 夏のボーナスをもらってから退職できる
ここからは、それぞれのメリットについて具体的に解説していきます。
転職活動に有利になる
9月は夏のボーナス支給後に退職者が増えるため、欠員補充の求人が多く出る傾向があります。実際に令和6年の新規求人数は8月の792,456件から9月は806,976件へ増加しています。
春の採用活動が落ち着いた後で企業が中途採用に注力しやすく、営業職、販売サービス職、ITエンジニア職などで募集が活発になります。このため、9月末退職は転職活動を有利に進めやすい時期です。
参考:厚生労働省|新規求人数を引用|一般職業紹介状況(令和7年3月分及び令和6年度分)について
夏のボーナスをもらってから退職できる
多くの企業は6月から8月に夏のボーナスを支給するため、9月末退職なら支給を受けたうえで退職できます。ボーナスは基本給に連動する場合や業績に応じて変動する場合があり、受給後の退職は生活資金に余裕をもたらします。
退職直後は収入が途絶えやすいため、ボーナスを活用できる点は転職活動の資金確保にもつながります。
9月末退職で注意すべき4つのポイント

9月末退職では以下4つのポイントに注意が必要です。
- 社会保険の切替タイミング
- 失業保険の給付開始の時期
- 有給休暇の消化
- 退職手続きに漏れがないかの確認
これらの注意点について順番に詳しくみていきましょう。
社会保険の切替タイミング
退職に伴い、社会保険の切替が必要になります。9月末退職の場合、翌月から新たな保険に加入する必要がありますが、その切替がスムーズに行われないと、無保険の期間が生じるリスクがあります。これを防ぐため、退職後すぐに手続きを進めることが重要です。
元ハロワ職員<br>阿部国民健康保険へ加入する場合は、離職票など退職を証明できる書類が必要になります。しかし、離職票は平均して2週間かかるため、代わりになる「退職証明書」や「健康保険被保険者損失証明書」などを会社に事前に発行依頼しておくとよいかと存じます。
即日発行できる書類なので、国民健康保険の加入手続きが遅くなることもありません。
失業保険の給付開始の時期
失業保険は退職後に給付される重要な退職時に受け取れる手当ですが、9月末に退職した場合、給付開始時期に注意が必要です。給付が始まるまでに一定の待機期間や給付制限(手当が1ヵ月支給されない期間)があり、その間の生活費を確保するために、事前に計画を立てることが求められます。
失業保険をすぐ受け取れる可能性もありますので、下記のサービスを活用するのもよいかと存じます。
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もちろん相談は無料なので、退職を検討している方はまず問い合わせてみるとよいでしょう。
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失業保険の給付開始時期は、こちらの記事で詳しく紹介しているので参考にご覧ください。

有給休暇の消化
退職前に残っている有給休暇をどう使うかも重要なポイントです。9月末退職を考えている場合、有給休暇を消化しきれない可能性もあります。事前に上司と相談し、計画的に休暇を取るようにしましょう。
元ハロワ職員<br>阿部有給休暇を使用させてもらえない等がある場合は、労働基準監督署や退職代行を利用するという方法もあります。
労働基準監督署に相談を考えている場合は、証拠があるとよいので会話内容の録音データやメッセージ等のスクリーンショットを撮っておくとよいです。
退職手続きに漏れがないかの確認
退職に伴う手続きは多岐にわたりますが、9月末の退職を急いで行うと、手続きの漏れが発生する可能性があります。特に、税金や社会保険に関する手続きは複雑なので、チェックリストを作成し、漏れなく手続きを進めることが重要です。
9月末退職を職場に伝える際の4つのコツ

職場へ退職を伝える際には次の4つのコツを押さえましょう。
- 退職の意思は1〜2ヵ月前に告げる
- 引き継ぎ業務の準備を早めに始める
- トラブル回避のため書面で伝達する
- 周囲への影響を配慮する
これから、それぞれのコツを解説していきます。
退職の意思は1〜2ヵ月前に告げる
一般的に、退職の意思は1〜2ヵ月前に上司に伝えることが望ましいです。
これにより、会社側も引き継ぎの準備を進める時間が確保でき、退職がスムーズに進む可能性が高まります。
また、早めに意思を伝えることで、自分自身も余裕を持って退職準備を進めることができます。
引き継ぎ業務の準備を早めに始める
9月末に退職する場合、引き継ぎ業務の準備は早めに開始する必要があります。
特に、業務内容が複雑だったり、関係者が多かったりする場合は、時間をかけて計画的に進めることが重要です。適切な引き継ぎが行われないと、後任者に負担がかかり、トラブルの原因となる可能性があります。
トラブル回避のため書面で伝達する
退職の意思を伝える際には、口頭だけでなく書面(退職届)でも正式に伝えることが望ましいです。これにより、言った言わないのトラブルを回避できるだけでなく、記録として残るため、後々の問題解決にも役立ちます。
元ハロワ職員<br>阿部退職願ではなく、退職届を提出することが大切です。退職願よりも、退職届の方が意思表示としては強いものとなります。

また、引き止められない転職理由について詳しく知りたい方は、以下をご参照ください。

周囲への影響を配慮する
退職の意思を伝える際には、同僚や部下、上司など周囲の人々への影響も考慮することが大切です。
特に、チームでの業務が多い場合、自分の退職が周囲にどのような影響を与えるかを考え、その影響を最小限に抑えるように努めることが重要です。

9月末退職における年末調整への3つの影響

9月末退職は年末調整に以下3つの影響を及ぼします。
- 確定申告の準備が必要になる
- 年内に再就職した場合は再就職先で年末調整を受けられる
- 確定申告時は医療費控除の申告が可能になる
ここから、それぞれの影響について詳しく解説していきます。
確定申告の準備が必要になる
年末調整を受けられない場合、翌年の2月から3月にかけて確定申告を行うことになります。
確定申告では、給与所得の他に医療費控除や寄付金控除など、さまざまな控除が適用される可能性がありますので、これらを活用することで税金の還付を受けることができます。
年内に再就職した場合は再就職先で年末調整を受けられる
もし年内に再就職する場合、再就職先で年末調整を受けることができます。
この場合、前職の源泉徴収票を提出する必要がありますので、退職後に会社から受け取る書類をしっかりと保管しておくことが重要です。
確定申告時は医療費控除の申告が可能になる
確定申告時には、医療費控除などの申告も考慮する必要があります。
医療費控除は、年間で一定額以上の医療費がかかった場合に適用される制度で、税金の負担を軽減することができます。医療費の領収書や明細書をしっかりと保存し、正確な申告を行いましょう。
医療費控除は、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費の合計額が一定額を超えた場合に、確定申告で申請できる制度です。所得額によって控除の基準が変わる点に注意が必要です。
所得別の医療費控除の基準
- 総所得金額が200万円以上:年間の医療費が10万円を超えた部分が控除対象
- 総所得金額が200万円未満:年間の医療費が「総所得金額 × 5%」を超えた部分が控除対象
たとえば、所得が180万円の人なら「180万円×5%=9万円」を超えた医療費が控除の対象になります。
領収書や医療費通知(医療費のお知らせ)をもとに集計し、確定申告書の「医療費控除」欄に記入して申請しましょう。
医療費控除を活用することで、所得税・住民税の負担を軽くできる可能性があります。医療費が多かった年は、必ず一度確認してみましょう。
9月末退職を決定する前に知っておくべき5つのこと

9月末退職を検討する前に、以下5つを確認してください。
- 転職市場の動向を確認する
- 家計の収支を再確認する
- 退職後の健康保険の選択肢がある
- 任意継続と国民健康保険、どちらが得かチェックする方法
- 税金や社会保険料の負担を把握する
次に、それぞれの確認ポイントについて詳しく解説していきます。
転職市場の動向を確認する
9月末に退職を考えている場合、転職市場の動向を事前に確認することが重要です。
特に、年末にかけての転職活動は競争が激しくなる可能性があります。求人情報を定期的にチェックし、自分に合った職種や条件を見つけるため、早めに行動するようにしましょう。
家計の収支を再確認する
退職後の収入が不安定になる可能性があるため、家計の収支を再確認することが重要です。
退職金や失業保険が支給されるまでの期間、どのように生活費を賄うかを計画し、無駄な支出を見直すことで、退職後の生活を安定させることができます。
元ハロワ職員<br>阿部退職後の家計面は不安になる方が多いところです。事前にしっかりと確認しておきましょう!
失業保険の受給を考えている方は下記の記事を参考にして少しでも給付を早く受けれるようにしましょう。

退職後の健康保険の選択肢がある
退職後、健康保険の切り替えが必要になります。国民健康保険に加入するか、または任意継続を選ぶかを判断する必要があります。
それぞれの選択肢にはメリットとデメリットがあるため、自分にとって最適な方法を選びましょう。また、家族がいる場合は、家族の保険についても考慮することが重要です。
また、基本は国民健康保険が安いことが多いです。
元ハロワ職員<br>阿部昨年の収入や世帯数、世帯収入、退職理由などによって保険料が変わったり、更に保険料負担額を軽減することもできます。

任意継続と国民健康保険、どちらが得かチェックする方法
退職後に【健康保険任意継続制度】にするか【国民健康保険】に切り替えるか迷ったとき、以下の3ステップで「どちらが負担が少ないか」を素早く確認できます。
- 退職直前の標準報酬月額・年収を確認
任意継続の保険料は退職時の報酬月額または協会けんぽの上限月額などを基に計算されるため、退職直前の給与水準が保険料に直結します。 - 前年度の所得を確認
国民健康保険の保険料は、お住まいの市区町村が「前年度の総所得額」などを基に計算します。退職後に所得が大幅に減る見込みなら、翌年度以降の保険料が下がる可能性があります。 - 家族構成・扶養の有無をチェック
任意継続の場合、退職前に扶養としていた家族をそのまま加入させられるケースが多いため、扶養家族が多い世帯では有利になる場合があります。一方、国民健康保険は世帯全員が加入対象になるため、家族の人数が多いと保険料がかさむ傾向があります。
この3つを比較してみて、1.退職直前の給与水準が高いかどうか、2.退職後に所得が大幅に減るかどうか、3.扶養家族がいるかどうかを意識すれば、どちらを選べば保険料負担が少なくなるかが大体見えてきます。
例えば、給与が高かった人・扶養家族が多い世帯では「任意継続」が優位となることが多く、逆に収入が大きく減る見込みの人・扶養が少ない人では「国民健康保険」の方が安く済む可能性があります。
詳しくは自治体(地域)によって国民健康保険料が変わるため直接自治体へ確認するのが確実です。
税金や社会保険料の負担を把握する
退職後は、会社に在籍していた時とは異なり、税金や社会保険料を自分で支払う必要があります。特に9月など年の途中で退職した場合は、次のような負担が一時的に増える傾向があります。
住民税の納付
退職後は住民税を給与から天引きがなくなり、9月退職の場合は普通徴収に切り替わるため自分で納付を行う必要があります。
9月退職の場合は10月〜翌年5月分までの住民税を2回に分けて10月末日、1月末日までに納付を行います。納付額については納付する時期によって変わることがあります。
社会保険料の自己負担
退職後は健康保険や年金の保険料を全額自己負担することになります。任意継続や国民健康保険などの選択によって負担額が変わります。
独身の場合は国民健康保険への切替が「安くなりやすい」です。扶養される方がいる場合は、任意継続の方がお得になることもありますので早めに見積もりを確認しておきましょう。
確定申告が必要になるケース
年の途中で退職すると年末調整が行われず、自分で確定申告が必要になります。退職金や最終給与によって税額が変わることもあり、控除の申請を忘れると税負担が増える可能性があります。
元ハロワ職員<br>阿部このように、退職後は「支払先が変わる」「時期がずれる」「一括請求が発生する」ことで一時的な出費が増えることがあります。退職前に税金と保険料の支払い時期を確認し、余裕を持って備えておきましょう。
9月末退職に関するよくある質問

9月末退職に関するよくある質問と、その回答をまとめました。退職を検討している方や手続きを進める際に役立つ情報を掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
9月末退職に関するよくある質問
- 9月末に退職する場合、ボーナスはもらえますか?
- 9月末退職の場合、健康保険はどうなりますか?
- 9月末退職後、確定申告はいつ行えば良いですか?
- 退職の意思を伝えるタイミングはいつが適切ですか?
- 9月末退職後、すぐに転職先が見つからなかった場合、失業保険はどうなりますか?
- 9月末退職の際に、有給休暇を使い切れなかった場合はどうなりますか?
- 退職後、住民税の支払いはどうなりますか?
- 退職後の住民税の支払いに関する注意点はありますか?
退職時期や退職後の給付金のお悩みは「転職×退職サポート窓口」にご相談ください
9月末退職は、年末調整を受けられないため確定申告が必要になり、冬のボーナスや退職金が減る可能性もあるなど、金銭面のデメリットがあります。また、社会保険や失業保険の切替、有給休暇の消化、各種手続きの漏れなど注意点も多く存在します。
さらに、退職の意思は1〜2ヵ月前に伝え、引き継ぎや税金・保険料の支払い計画を含めた事前準備が不可欠です。しかし個人で全てを進めるのは負担が大きく、不安が残る場合もあります。
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