この記事は、社会保険労務士であり、元ハローワーク職員の私が監修しています。
- 失業保険をもらいたいけど前回もらったから2回目はないのかな?
- そもそも失業保険をもらう回数に上限はあるのかな?
- 自己都合退職や会社都合退職によって変わるの?
このようにお悩みはありませんか?
失業保険(正式名称は雇用保険の基本手当)とは再就職を目的としたもので、利用すれば毎月一定の額が支給されます。給付回数が定められているため、受給できる回数にも上限があるのではないかと思う方もいるでしょう。
結論から申し上げると、失業保険をもう一度もらうことはできます。
失業保険を一度もらうと、失業保険をもらう条件の1つである「雇用保険の加入期間」の条件がリセットされます。
再び受給するには、新しい仕事に就いて一定期間働き、雇用保険に加入する必要があります。受給回数に上限はなく、申請要件を満たせば何度でも受け取れます。
具体的な内容は後ほど解説しますが、次の職場での退職理由(自己都合か会社都合)によって失業保険を次受け取れる条件・タイミングが変わります。
- 自己都合退職の場合は、
-
新しい職場で12ヶ月以上雇用保険に加入すれば失業保険を次もらうための受給資格が得られます。
- 会社都合退職の場合(解雇や倒産など、正当な理由のある自己都合退職)は、
-
新しい職場で6ヶ月以上雇用保険に加入すれば失業保険を次もらうための受給資格が得られます。
つまり、次に失業保険をもらうには、再就職し、上記に記載のある一定期間働いて雇用保険料を払うことが必要になります。
- 失業保険を一度もらって次ももらうには?詳しく気になる方
- 失業保険を一度もらうとどんなデメリットがあるのか?
- 自己都合退職でも失業保険をすぐもらう方法(給付制限を無くす方法)
- 失業保険がもらえない8つのケースの紹介
- 失業保険の受給金額の確認ツール【退職理由別】
さらに詳しく、再度もらうために必要な自己都合退職、会社都合退職別での違いを解説。
併せて失業保険でよくある質問についても答えています。
この記事では失業保険を受給できる回数や、雇用保険への加入期間など失業保険の詳細についてわかりやすくかみ砕いて解説します。
失業保険(基本手当)は、受給条件さえ満たせば何度でも受給可能ですが、毎回受給後は新たに一定期間の雇用保険加入が必要となります。特に、「もらったら二度と受け取れないのでは?」という不安は多く寄せられますが、それは誤解です。
本記事では、再受給のための要件(自己都合と会社都合の違いなど)を解説しています。会社都合退職(特定受給資格者)と特定理由離職者(正当な理由のある自己都合退職者)は離職前1年間に6カ月、自己都合退職者は離職前2年間に12カ月の被保険者期間が必要になります。必要な期間を間違えると離職しても何も貰えない状態になることもあるので注意しましょう。
※待機期間(たいききかん)は正確には「待期期間」のためこちらの記事では、「待期期間」と表記しております。
※岡佳伸様の監修について:監修は本記事の内容に限られます。リンク先のサービスについては一切関与しておらず、利用を勧奨するものではありません。
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そもそも失業保険とは再就職を支援するお金

そもそも、失業保険とは再就職を支援するお金のことです。就職できる意思と能力があるにも関わらず、職に就いていない状態の人を対象としています。
ほかにも条件はありますが、失業保険は再就職を目的としているため、怪我や妊娠などで就職できない方は対象外となっています。条件はあるものの、失業保険を活用すれば失業状態でも就職活動に専念できます。
【会社都合・自己都合退職別】失業保険は一度もらうと次は何年後?次回の受給は加入期間のリセットに注意

ここでは、会社都合・自己都合退職で失業保険を一度もらうと、次にもらうのは何年後なのかを紹介します。
これから失業保険を使う方は、後悔しないように以下の内容を押さえておきましょう。
会社都合退職、自己都合退職で失業保険を一度もらうと次はいつもらえる?
会社都合退職、自己都合退職で失業保険を一度もらうと、次にもらえるのは最低でも半年後です。これは、失業保険を受けると雇用保険の加入期間がリセットされるためです。
失業保険を次にもらうには、再度受給資格の条件を満たす必要があります。
例として、一度失業保険を利用したとしましょう。次の会社を会社都合で退職した場合でも、雇用保険に6ヶ月加入していれば失業保険を受けられます。また、自己都合退職で退職した場合は1年以上加入する必要があります。
CA:山下受給回数に上限はないのですが、次も失業保険を受給するには失業保険の受給資格を再度得る必要があります。
次の項目で自己都合退職、会社都合退職での受給資格を得る条件を解説しています!
失業保険の受給資格を次も得るにはどうすればよい?

再度失業保険を受けるには、新しい職場で失業保険の受給要件を満たして退職している必要があります。
具体的な受給条件は以下の2つです。
失業保険の受給資格の取得条件
- 働く意思・能力があること
- 雇用保険に一定期間以上加入していること
失業保険を受けたい方は、まずはここで紹介する受給資格を満たしているか確認しましょう。
働く意思・能力があること
失業保険を受けるには、働く意思と能力があることが前提です。就職活動を行っていて、かつすぐに職に就ける状態である必要があります。したがって、しばらく休みをしたい方や、怪我や妊娠で働けない状態にある方は対象外です。
あくまで再就職を支援するための制度です。ただし、怪我や妊娠などが理由で受給できない場合は、延長申請をすると後から失業保険を受給できます。
雇用保険に一定期間以上加入していること
失業保険を受けるには、雇用保険に一定期間以上加入している必要があります。ただし、雇用保険への加入期間は自己都合退職と会社都合退職の2つで異なります。
具体的な期間は、以下のとおりです。
失業保険の受給を得るために必要な雇用保険の加入期間
- 自己都合退職の場合
- 会社都合退職の場合
それぞれの項目を詳しく見ていきましょう。
自己都合退職の場合
自己都合退職の場合は、退職日以前2年間に雇用保険の加入期間が12ヵ月以上ある必要があります。自己都合退職は、以下の理由で退職した方が該当します。
- 違う業界へのチャレンジのために退職
- 一身上の都合により退職
その名の通り、自己都合による退職です。正当な理由がなく退職した場合は自己都合退職に該当するため次に失業保険の受給をするには1年以上の期間が必要です。
会社都合退職の場合
会社都合退職の場合は、退職日以前1年間に雇用保険の加入期間が6ヵ月以上ある必要があります。会社都合退職は、以下の理由で退職した方が該当します。
- 会社の業績悪化によるリストラ
- 会社命令による転勤がされたが通勤が困難
- 採用時に聞いていた業務と大きく異なる
上記のように、自分の都合ではないものに関しては会社都合退職になります。ただし、会社都合退職の場合以外でも「正当な理由のある自己都合退職者=特定理由離職者」の場合は退職日以前1年間に雇用保険の加入期間が6ヵ月以上ある場合でも失業保険(雇用保険の基本手当)が受給できます。特定理由離職者には以下の理由で退職した方が該当します。
- 妊娠、出産、育児、介護による離職
- 病気やけが等による離職
- 片道2時間以上かかる事業所への転勤を命じられたため離職など
他にも特定理由離職者に該当する条件があります。詳しく気になる方は、特定理由離職者になるにはどうすればいい?を確認してください。
失業保険の給付条件を詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

また、失業保険を1年未満でももらえる方法を詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

失業保険は何回ももらえる?

先述した通り、失業保険は受給条件を満たしていれば、もらえる回数に上限はありません。ただし、失業保険を受けると雇用保険の加入期間がリセットされます。
雇用保険の加入期間が足りなければ、失業保険を受けることはできません。失業保険を受ける回数に上限はないものの、受給条件は満たす必要があるため注意してください。
自己都合退職・会社都合退職に関わらず失業保険の受給に回数上限はない
先述した通り、失業保険の受給に回数上限はありません。これは、自己都合退職・会社都合退職のどちらも共通しています。自己都合退職とは、キャリアアップによる転職など正当な理由のない自己都合退職を指します。
一方の会社都合退職とは、会社の業績によるリストラや転勤による退職などです。自己都合退職と会社都合退職では、失業保険を受けるまでの期間に違いはあるものの、受給の回数に上限はありません。
失業保険をもらうデメリット

失業保険をもらうメリットは、以下のとおりです。
失業保険をもらうデメリット
- 雇用保険がリセットされる
- 就職活動に気持ちが入らない
- 確定申告が必要になる
雇用保険がリセットされる
失業保険の申請をすると、雇用保険の加入期間はリセットされます。再び失業保険をもらうには、新しい職場で通算12ヶ月以上(特定理由離職者などは6ヶ月以上)の加入が必要です。
例えば、20年以上雇用保険への加入していて、一度も失業保険をもらっていなかった場合、自己都合退職であれば失業保険の給付日数は150日もらえます。
| 年齢区分 | 1年未満 | 1年以上~10年未満 | 10年以上~20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|
| すべての年齢 | 受給不可 | 90日 | 120日 | 150日 |
そこで一度失業保険の申請をして受給する(150日の給付を受ける申請をする)と20年加入をしていたことが0年という状態になります。そのため失業保険受給後の転職先で1年以上雇用保険への加入した場合は失業保険の受給要件を満たすことができます。
1年加入後に転職先を退職して失業保険の申請をする場合、自己都合退職であれば失業保険の給付日数は1年以上~10年未満なので90日分となります。
CA:山下雇用保険の加入期間がリセットされると次の給付を受ける際に給付日数が少なくなり、求職活動を急いで行う必要が出てしまう可能性があります。
就職活動に気持ちが入らない
失業保険を利用すれば毎月決まった額を確保できるため、求職活動に気持ちが入らない恐れもあります。仕事をしないでももらえるお金があると、仕事をするくらいならこのままがいいと思う方も多く、なかなか気持ちが切り替えられないでしょう。
また、長期間の離職や、ハローワークへの通所を繰り返すうちに、就職活動への意欲が下がる人も少なくありません。失業保険はあくまで「再就職までの支援金」であり、給付を受け取ることが目的ではありません。
気持ちが落ち込んだときは、職業相談やキャリアカウンセリングを活用し、就職活動の方向性を整理しましょう。資格取得支援や職業訓練を利用して、次の仕事に向けたステップを踏むのもおすすめです。
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確定申告が必要になる
離職後に12月31日までに新しい職場へ入社していない場合、アルバイトや個人事業、副業で収入を得た場合は、確定申告が必要になります。失業保険自体は非課税ですが、就労による収入は課税対象となります。
年の途中で退職し、年内に再就職していない人は年末調整が行われません。年末調整をしていない人は確定申告を行う必要があります。申告書の作成自体は基本的には、難しくはないのですが手間ではあります。
年末調整を行っていない人以外にも確定申告が必要なケースは、年間20万円を超える副収入がある場合や、開業届を提出している場合は、必ず翌年の確定申告で申告が必要です。社会保険料控除や経費の計上を行えば、税負担を軽減できる可能性もあります。
給与収入しかなく、年末調整を行いたくない場合は12月31日に退職をするのが良いです。詳しくは下記の記事を参考にしてください。

失業保険をもらわないデメリット

失業保険をもらわないデメリットは、以下のとおりです。
失業保険をもらわないデメリット
- 失業中の生活費の確保が貯金からになる
- 焦って就職活動をする可能性がある
- 60歳以降の場合は年金が受給されることがある
失業保険がない場合は、自分の貯蓄から生活費の確保をする必要があります。したがって、経済的に余裕がない人にとっては生活が苦しくなるでしょう。焦って就職活動をし、希望とは違う仕事に就いてしまい、短期離職を繰り返す恐れもあります。
また、60歳以降の失業保険に関しては、受け取れる年金が一時停止されたり、減額されたりする場合があります。これらを踏まえたうえで、失業保険を検討しましょう。
失業保険はもらったほうがいい?

失業保険は失業中の大きな収入源であるものの、雇用保険の加入期間によっては受け取らないほうがお得な可能性もあります。
そもそも、失業保険をもらうと雇用保険の期間がリセットされるため、次の就職先を退職したときには受給できる額が少なくなってしまいます。
つまり、反対に1回目の退職で失業保険を受給しなければ、2回目の退職の時にもらえる失業保険はより多くなるということです。損をしないためには、次の就職先の予定や自分の年齢、キャリアプランを考慮して考える必要があります。
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失業保険をもらうための手続き
失業保険を受給する際に必要な手続きについて解説します。初めて失業保険を申請する方でも、失業保険の受給が2回目以降の方でも手続きは変わりはありません。
失業保険をもらうための手続きは以下のとおりです。
- 退職した会社から「雇用保険被保険者離職票」を発行してもらう
- ハローワークに必要書類を提出する
- 「雇用保険受給者初回説明会」に参加する
- 4週間に一度の認定日にハローワークで「失業認定」を受ける
- 失業理由に応じた時期から基本手当が支給される
また、ハローワークで失業認定を受けるためには、以下の書類を提出します。
- 雇用保険被保険者離職票
- マイナンバーカード、通知カード、個人番号の記載のある住民票
- 運転免許証、被保険者証など
- 写真(縦3.0cm×横2.4cm)2枚(ただし、マイナンバーカードを活用する時は不要にすることも出来ます)
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード(公金口座登録している場合は不要です)
参考:公金受取口座の取扱いの開始について
なお、書類を提出するハローワークは、住所地を管轄している場所で行わなければならないため、事前の確認が必要です。
また失業保険を受け取るには、指定された日時に開催される「雇用保険受給者初回説明会」への参加が必須です。説明会後は、指定日(認定日)にハローワークへ行き「失業認定」を受けます。
その後、失業理由に応じた給付制限期間(自己都合退職なら受給資格決定日から7日間の待期期間経過後の原則給付制限期間1ヶ月経過後、会社都合退職なら受給資格決定日から7日間の待期期間経過後)から失業保険(基本手当)が支給されます。
⇒失業保険の計算シミュレーション【2025年最新版】はこちら
失業保険を受け取るときの注意点

失業保険は失業中の重要な資金となりますが、受け取るときには以下の注意点を抑えておきましょう。
失業保険を受け取るときの注意点
- 自己都合退職で失業保険を受け取るには7日間+1ヵ月後の期間を要する
- 失業保険の時効は1年間
- 一度失業保険を貰うと雇用保険の加入期間がリセットされる
- 受給期間中にアルバイト・パートをする場合は制限が発生する
ここでは、それぞれの注意点を解説します。
自己都合退職で失業保険を受け取るには7日間+1ヵ月後の期間を要する
自己都合退職で失業保険を受け取る場合、7日間+1ヵ月後の期間を要します。7日間は待期期間となっており、1ヵ月間は給付制限期間です。つまり、退職してから失業保険を受けるまでに約2ヵ月間かかるため、生活費は貯金などから賄う必要があります。
そのため、できるだけ資金を確保してから退職するのがおすすめです。ただし、会社都合退職に関しては7日間の待期期間の後に支給と、自己都合退職よりも早くなっています。

失業保険の受給期間は1年間
失業保険の申請は原則、離職した日の翌日から1年以内に手続きをする必要があります。また、離職日から原則1年間が受給期間のため、手続きが遅くなると貰える期間が少なくなるため注意が必要です。
失業保険は怪我や妊娠している人など、就業できない状態にある人は対象外となっています。しかし、失業保険の延長申請をすれば、遡って後から受け取ることが可能です。
一度失業保険を貰うと雇用保険への加入がまた必要になる
一度失業保険を貰うと、雇用期間の加入がまた必要になります。そもそも、失業保険を受けるためには、離職の日以前の2年間に通算して12ヵ月以上雇用保険に加入している必要があります。会社都合で離職した人に関しては、離職した日以前1年間に通算して6ヵ月以上必要です。
会社都合退職、自己都合退職に関わらず、一度失業保険をもらうと雇用保険の加入期間がリセットされるため、2回目受け取るときは雇用保険のカウントが1からになります。
失業保険を使うときは、雇用保険の加入期間がリセットされることも踏まえて、制度の利用を考えましょう。
受給期間中にアルバイト・パートをする場合は制限が発生する
受給期間中にアルバイト・パートをする場合は制限が発生します。そもそも、失業保険を受けられるのは就業できる能力・意思があるにも関わらず、仕事に就けない状態のことです。しかしアルバイト・パートをしている場合は、就職したとみなされて給付が受け取れなくなります。
ただし、以下の条件を満たせば受給期間中でもアルバイト・パートが可能です。
- 週20時間以内
- 31日以上雇用される見込みがない
上記の条件を破ってしまうと、就業していると判断されて失業保険を受けられなくなるため注意してください。

失業保険でよくある質問
ここでは、失業保険でよくある質問を2つ紹介します。
失業保険でよくある質問
- 失業保険をもらった後に働かないのは問題ない?
- 失業保険を一度もらうと年金はどうなる?
- 再就職が決まった場合の失業保険の手続きのやり方は?
- 失業保険を一度もらうと育休手当はどうなる?
- 障害がある場合でも失業保険を受け取れるのか?
それぞれの質問に詳しく回答するため、ぜひ最後までご覧ください。
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失業保険は一度もらったとしても、2回目も受け取れます。ただし、失業保険は一度受け取ると雇用保険への加入期間がリセットされるため、2回目も失業保険を受け取るときは、離職の日以前の2年間に通算して12ヵ月以上加入している必要があります。
会社都合による退職の場合は6ヵ月の加入期間が必要です。いずれにしても、失業保険の受給回数に上限はないものの、条件である雇用保険の加入期間はリセットされるため注意してください。
「ゼロワンキャリア」では、数多くの転職実績を持つプロが一人ひとりに最適な求人選定や面接指導などキャリア形成をトータルサポートしています。
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