「次の仕事の内定が決まっているけど、失業保険をもらえる?」
「そもそも失業保険はどのような状況で受け取れる?」
「自分が失業保険を受け取れるのか気になる」
次の就職先が内定済みの方で、失業保険がもらえるのか気になる方も多いと思います。
実は、「内定がある=絶対に失業保険がもらえない」と決まっているわけではありません。一方で、内定の扱いを誤ると受給できない・返還になる・不正受給を疑われるなど、トラブルの原因にもなります。
元ハロワ職員<br>阿部本記事では、内定が決まっている場合の失業保険の受給資格や注意点、確認すべき3つのポイントなどを詳しく解説します。
次の仕事の内定がある方で、求職活動を行っている方で失業保険の受給を希望する場合は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、「転職×退職のサポート窓口」では、失業保険受給に関するご相談や受給額の診断までサポートしています。
失業保険に関する些細なお悩みでも丁寧に対応させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

次の仕事の内定が決まっていると失業保険は受給できない?
結論から言うと、内定があっても失業保険(雇用保険の基本手当)を受給できる可能性はあります。ただし、ポイントは「いつ就職が決まったか」と「いつ入社するか」です。
重要なポイントは以下の2点です。
- すでに内定を得ている状態で、これから失業保険の申請をする場合
- 失業保険の申請手続き後に内定を得た場合
では、それぞれのケースを詳しく解説します。
受給できないケース:内定獲得が失業保険の申請手続きより先
すでに内定を獲得している状態で、失業保険の申請手続きを行う場合、失業保険は受け取れません。
なぜなら、失業保険は、下記の条件をすべて満たす人しか受給できない制度だからです。
- 失業状態にある
- 雇用保険に一定期間加入している
- 就労の意志がある
内定を獲得した状態は、「失業状態」には該当しません。そのため、すでに内定を持っている場合は、失業保険の対象外です。
なお、以下の記事で失業保険の受給できる条件に関して詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

受給できるケース:内定獲得が失業保険の申請手続きよりも後
失業保険の申請手続きを行った後に内定を獲得した場合は、失業保険を受給できます。受給資格を得た後であれば、内定を得ても問題ありません。
ただし、入社日の前日までが失業保険を受給できる期間です。失業保険の受給日数を満たすよりも早く入社日を迎えた場合は、受給日数分までしか受給できませんので注意しましょう。
例えば、失業保険の受給期間が90日残っている状態で、30日後に入社する内定を得た場合、30日分の失業保険の受け取りが可能で、残りの60日分は受け取れません。
元ハロワ職員<br>阿部原則として、内定日が失業保険の申請日以降であれば受給に影響しません。
申請日とは、ハローワークで初回手続きを行い、失業保険の待期期間(7日間)がスタートした日のことです。
早期での再就職であれば、一括給付を受けられる!
失業保険の受給日数をすべて使い切る前に就職が決まった場合でも、条件を満たせば「再就職手当(就職祝い金)」として、残りの給付日数の一部を一括で受け取れる可能性があります。
早めに内定が出た場合は、失業保険をそのまま受け続けるよりも、再就職手当を選んだほうが有利になるケースもあるため、あわせて下記の記事も確認しておきましょう。
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内定を辞退・取消になった場合は失業保険を受給できる?
内定を得ていた場合でも、その後に内定を辞退したり、内定先の都合で内定が取り消されたりした場合には、失業保険を受給できる可能性があります。
ポイントは、失業保険の受給要件を満たしている事で、就職していない状態であり、ハローワークで求職活動ができる状況にあるかどうかで失業保険の申請ができます。
ただし、内定を得ていた期間や辞退・取消に至った経緯によっては、ハローワークで事情確認が行われることがあります。内定通知書、辞退や取消が分かるメールなどは、証拠として保管しておくと安心です。
元ハロワ職員<br>阿部内定があった事実だけで失業保険が一律に受給不可になるわけではありませんのでご安心ください。
失業保険のもらい方については下記の記事を参考にしてください。

内定が決まっている人が確かめるべき3つのポイント
内定があっても失業保険を受け取るには、以下のポイントを確認する必要があります。
- 自己都合退職の場合は給付制限中に入社日を迎えないか
- 内定獲得が失業保険の申請日以降か
- 失業期間中に1ヵ月以上継続するアルバイトの予定がないか
上記のポイントをもとに、ご自身の状況と照らし合わせてみましょう。
それぞれのポイントを詳しく解説します。
自己都合退職の場合は給付制限中に入社日を迎えないか
自己都合退職の場合、基本手当には「待期(7日間)」に加えて、給付制限(一定期間、失業保険が支給されない期間)があります。
給付制限期間は、自己都合退職者が安易に失業保険を受給するのを防ぎ、求職活動を促進するための期間です。
2025年4月1日以降の離職は、給付制限が原則1ヶ月に短縮されています。ただし、離職日以前5年以内に2回以上の正当な理由のない自己都合退職がで失業保険を受け取っている場合は給付制限が3ヶ月になります。
このため、給付制限期間が終わっていない状態で入社日を迎える場合は、失業手当を受け取れません。
例えば、自己都合退職で失業保険申請後にすぐに内定が出て「入社まで3週間」だと、待期+給付制限の関係で、基本手当の支給開始前に入社してしまい、受給が発生しないことがあり得ます。
元ハロワ職員<br>阿部入社日調整そのものはよくある相談です。ただし、内定や就職日を隠したり、虚偽の申告で受給を狙うのはNG(不正受給)なので、必ず正しい申告を前提に調整してください。
内定獲得が失業保険の申請日以降か
失業保険を受給するには、7日間の待機期間を経なければなりません。正式には、ハローワークに離職票が受領された日から7日間です。
待機期間は失業状態であることを確認するための期間であり、基本的に失業保険は支給されません。
また、内定の獲得が失業保険の申請日以降であることが、失業保険を受給するための重要な条件です。
待機期間に入る前に次の仕事が決まった場合は、失業状態とは認められず、失業保険の受給対象外となります。
そのため、待機期間以降に内定が得られるように、転職活動のスケジュール調整が必要です。
失業期間中に1ヵ月以上継続するアルバイトの予定がないか
失業保険の受給中は、以下の条件をどちらとも満たすとアルバイトが可能です。
- 週20時間未満
- 1ヵ月以上の雇用が見込まれないこと
1週間の労働時間が20時間以上、または31日以上の雇用が見込まれる場合は、「就職(定職)」に就いたとみなされ、失業保険は受給できなくなります。
また、待機期間後に内定が決まり、自己都合退職で給付制限期間中に入社日を迎えない場合でも、アルバイトから定職に就いたとみなされると失業保険を受給できません。
もし失業期間中にアルバイトをする場合は、上記2つの条件に注意してください。
なお、以下の記事では、失業保険受給中の労働に関して詳しく解説しています。興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

内定日をずらして失業保険を受給するとどうなる?
結論からいうと、内定や就職日を偽ったり、就労を隠して受給するのは不正受給です。これは絶対に避けてください。
誤解が多いので整理すると、次の違いがあります。
- OK:入社日を相談して調整する
⇒正しく申告したうえで、会社と合意した入社日で手続きする - NG:内定(就職決定)を隠す/入社日を偽る/働いた事実や収入を申告しない
不正受給には以下のような厳しい罰則が定められています。
- 失業保険の支給停止
- 支給を受けた金額の返還
- 支給を受けた金額に加えて、支給を受けた金額の2倍の金額を納付
※悪質な場合は3に該当し、支給を受けた金額の合計3倍を支払う必要があります。
そのため、内定を獲得した際は速やかにハローワークに報告し、内定をずらして失業保険を受給するのは避けてください。

内定がある人は失業保険より別の給付制度が有利な場合もある
失業保険以外にも、受給できる可能性がある3つの手当を紹介します。
- 再就職手当
- 就業手当
- 就業促進定着手当
上記の手当があるのを認識しておくと、いざという時に活用できます。では、それぞれの手当の詳細を見ていきましょう。
再就職手当で一括給付を受ける
再就職手当は、失業保険の受給中に早期に再就職の内定をもらい、かつ支給条件に該当すると受け取れるお金です。
再就職手当の支給条件は下記の通りです。
- 1年以上の雇用が確実に見込まれること
- 失業手当の支給日数が残り3分の1以上あること
支給額は、残りの基本手当日額のうち、最大70%となります。
再就職手当について、制度がかなり複雑です。その他の条件や具体的な金額、申請手続きの流れを詳しく知りたい方は、以下の記事でわかりやすく解説しています。

就業促進定着手当
就業促進定着手当は、失業保険を受給している人が新しい仕事に長く安定して定着した場合に受け取れる手当です。
再就職先で6ヶ月以上継続して雇用され、その6ヶ月間の賃金が離職前の賃金よりも下がった場合に、賃金の差額を補う目的で支給される手当です。
支給額は、賃金が下がった分の6ヶ月分を上限とし、その範囲内で、基本手当の支給残日数の20%までが支給されます。
就業促進定着手当の支給対象となる条件は下記の通りです。
- 再就職手当の支給を受けていること
- 再就職先で、同じ事業主のもとに雇用保険の被保険者として6ヶ月以上継続勤務していること
- 再就職後6ヶ月間の賃金水準が、離職前の賃金日額より下がっていること
就業促進定着手当は、再就職後の生活を安定させられる手当なので、再就職後の収入面に不安がある方はぜひ検討してみてください。
就業手当
就業手当は、短期・暫定的な就労などで一定の要件を満たした場合に支給されることがありましたが、2025年4月1日以降は廃止となっています。
そのため、令和7年4月1日以降に支給要件を満たす場合は、就業手当の受け取りはできないので認識しておいてください。
元ハロワ職員<br>阿部「昔の情報」や「古いブログ記事」を参考にして、就業手当をあてにしてしまうケースがあるので注意してください。
内定が決まっている時の失業保険に関するよくある質問
内定が決まっている時の失業保険に関するよくある質問をまとめました。
- 内定獲得をハローワークに隠すことはできますか?
- 失業保険は次の入社日が数ヵ月後でも受給できませんか?
内定獲得後の失業保険受給でぜひお役立てください。
では、それぞれの質問を詳しく解説します。
内定獲得をハローワークに隠すことはできますか?
ハローワークに内定獲得を隠すことはおすすめできません。就業後の給与が各機関に報告されることや、関係者からの通報などで発覚するリスクがあります。
不正受給が発覚した場合、最大で支給額の3倍の金額を納付する必要が生じる可能性があるので、内定を獲得した際は速やかにハローワークに報告しましょう。
失業保険は次の入社日が数ヵ月後でも受給できませんか?
原則、失業保険の申請前に内定が決まっている場合は受給できません。
しかし、内定があっても就業開始までに1ヵ月以上の期間がある場合は、その期間中に求職活動を行うと給付を受けられるケースがあります。
また、支給されるためにはハローワークに内定を獲得したことを報告し、就業開始日まで求職活動を続ける必要があります。
求職活動の実績がハローワークに認められれば、失業保険の給付を受けられるかもしれません。
失業保険に関する相談は「転職×退職のサポート窓口」がおすすめ!
内定獲得前に失業保険の受給申請を出している場合は、申請後に内定が決まった場合でも失業保険を受給できます。
ただし、失業保険の受給申請前に内定が出ている場合は、失業保険は受け取れないので注意してください。
また、失業保険を受給するために、内定獲得日をずらす行為は不正受給にあたるため、絶対に行わないようにしましょう。
本記事を参考に、受給条件に当てはまる方は、ぜひ失業保険を申請してみてください。
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