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高年齢求職者給付金とは?計算方法やメリット・デメリット、手続きの流れも解説

高年齢求職者給付金とは?計算方法やメリット・デメリット、手続きの流れも解説-2026
元ハロワ職員<br>阿部

この記事は、元ハローワーク職員の私が監修しています!
皆さんにより良い情報をお届けいたします。

この記事はこんな人にオススメ!!
  • 高年齢求職者給付金ってなに?失業保険とは違うの?
  • 自分が対象かどうか(65歳の境目や加入期間)が不安
  • いくら・いつもらえる?自己都合だと待つ期間は?
  • アルバイトや年金との関係、家計の立て直しも知りたい

65歳以上で退職したけど、失業保険はもらえるの?この疑問に対する答えが、高年齢求職者給付金という制度です。

高年齢求職者給付金は、65歳以上で離職した方の雇用保険の失業給付(求職者給付)として、一定の要件を満たすと30日または50日分を一括で受け取れる制度です。

元ハロワ職員<br>阿部

この記事では、高年齢求職者給付金の計算ツールで支給日や受給金額を確認でき、受給する条件手続きの流れも解説します。
対象外のケースについても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

下記をクリックすれば、気になる項目がすぐに確認ができます!
高年齢求職者給付金のことがすぐわかる!

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阿部
監修者
元ハローワーク職員
阿部
ハローワークで8年勤務後、社会保険労務士事務所で事務職を5年経験。 現在は社会保険労務士事務所で事務職をしながら、社会保険労務士の資格勉強をしています。
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鈴木 大介
著者
(株)InVitro 代表取締役/ファイナンシャルプランナー(2級FP技能士)
鈴木 大介
株式会社InVitro 代表取締役。 ファイナンシャル・プランニング技能士2級(国家資格)。 退職・転職・再就職に関するキャリア支援事業を中心に、「制度を正しく理解し、人生の選択肢を広げる」ことをテーマに活動。 雇用保険・社会保険・傷病手当金・再就職手当など、複雑な公的制度をわかりやすく伝える専門家として、多くの相談者の支援に携わる。 株式会社InVitroでは、退職支援サービス「ヤメル君」やキャリア支援サービス「ゼロワンキャリア」などを通じて、制度活用とライフプラン設計を融合させたサポートを展開。 特に、退職後の生活設計・再就職支援・給付金申請に関する情報監修・記事制作などを数多く手がける。 専門分野は、雇用保険制度・社会保険給付・キャリア設計・ライフプランニング。 FPの知識と実務経験をもとに、「安心して働き方を選べる社会」を目指し、公的制度の啓発とキャリア支援の両立に取り組んでいる。
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目次

高年齢求職者給付金とは?

高年齢求職者給付金とは?

「高年齢求職者給付金」とは、65歳以上の求職者を対象とした失業保険に該当する給付金です。通常の失業保険の給付金は20歳以上65歳未満を対象としており、65歳以上の方は受給できません。

しかし、高年齢求職者給付金は、通常の失業保険と同じように仕事を退職した後にハローワークで受給の申請手続きを行い、審査が完了すると一括で給付金を受け取れます。

このように、高年齢の方でも失業時に支援を受けられる制度があります。

さらに、この制度の良いところは申請回数、年齢に上限がないため条件を満たせば何度でも受給をすることができます!しっかりと制度についてこの記事で覚えていきましょう。

高年齢求職者給付金を受給できる条件

高年齢求職者給付金を受給できる条件

高年齢求職者給付金は65歳以上なら誰でももらえるわけではありません。主に次の3つを満たす必要があります。

高年齢求職者給付金を受給できる条件

  • 退職時に雇用保険に加入しており、65歳以上である
  • 離職日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヵ月以上ある
  • 就職する意思と能力があり、失業の状態にある

なお、被保険者期間は雇用保険に加入していた期間を離職日から1ヵ月ごとに区切り、賃金支払基礎日数が11日以上ある月を1ヵ月として計算されます。離職日が令和2年8月1日以降であり、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が6ヵ月ない場合は賃金支払の基礎となった時間が80時間以上の月を1ヵ月として計算されます。

65歳以上であれば複数の事業者で合算可能

65歳以上の労働者であれば、「マルチジョブホルダー制度」を利用することができます。

本来、雇用保険の加入は1つの事業所で週20時間以上、31日以上の雇用の見込みがある必要があります。しかし、65歳以上の場合は、複数の事業所で働いていても合算して雇用保険の加入ができるようになっています。

マルチジョブホルダー制度の条件は下記の3つ

  • それぞれの事業所で所定労働時間が週5時間以上
  • 2つの事業所で所定労働時間が合計で週20時間以上
  • 2つの事業所での雇用見込みが31日以上

上記の条件を満たせば複数の事業所でも合算して雇用保険の加入ができます。

元ハロワ職員<br>阿部

3つ以上の事業所で働いている場合は、2つの事業所を選択して加入します。また、2つの事業所で上記の条件を満たす必要があります。

参考:厚生労働省|高年齢者雇用保険のマルチジョブホルダー制度

高年齢求職者給付金の給付日数は?

高年齢求職者給付金は、基本手当日額(いわゆる失業手当の日額)×支給日数で支給額が決まります。

まず、この支給日数が、「30日」または「50日」のどちらかです。

  • 被保険者期間が1年以上:支給日数は50日
  • 被保険者期間が6ヶ月以上1年未満:支給日数は30日
FP:鈴木

長く働いてきたのに50日だけ?と驚く方もいますが、ここが高年齢求職者給付金の特徴です。
失業保険(基本手当)のように90日〜330日といった長期給付ではなく、再就職までのつなぎとして設計されています。

高年齢求職者給付金の給付額の計算方法は?

高年齢求職者給付金の給付額!計算方法は?

高年齢求職者給付金の支給額の全体像は次のとおりです。

給付金額=基本手当日額×支給日数(30日or50日)

高年齢求職者給付金の給付額を求めるには、基本手当日額を求めてから給付日数をかけて計算をします。この基本手当日額は、失業保険(基本手当)の「29歳以下」と同じ計算方法で求めることができます。

なお、支給日数は1つ前の項目で解説しましたが、基本手当日額は次の方法で求められます。

基本手当日額の求め方

基本手当日額は、「賃金日額」を出したうえで、賃金日額に応じた「給付率(50〜80%)」を掛けて算出します。そのうえで、算出結果は 下限額・上限額の範囲内に収まるよう調整されます。

給付額を求める具体的な流れ

  • 賃金日額を求める。
  • 賃金日額に応じた給付率を確認する。
  • 賃金日額に給付率をかけて基本手当日額を計算する。
  • 下限額・上限額を確認する。
元ハロワ職員<br>阿部

計算式はとても複雑です。ツールを用いてすぐに給付額を確認したい場合はこちらをクリック(高年齢求職者給付金の計算ツール)して次の項目へ進みましょう。

①賃金日額を求める。

賃金日額を求める計算式は以下となります。

賃金日額=退職前6ヵ月の賃金合計÷180(日)

退職前6ヵ月の賃金合計については、失業保険(基本手当)と同じく基本給以外にも通勤手当や役職手当などの各種手当が支給される場合、それらも賃金に含められます。ただし、賞与などの臨時の賃金や3ヵ月以上にわたって支給される手当は除外されます。

②賃金日額に応じた給付率を確認する。

賃金日額給付率
3,014円以上5,340円未満80%
5,340円以上13,140円以下80%~50%
13,140円超14,510円以下50%

賃金日額が5,340円以上13,140円以下の80%~50%の方は以下の計算式で給付率を求めます。

賃金日額が5,340円以上13,140円以下の給付率の計算式

給付率=0.8−0.3×((賃金日額−5,340)/7,800)

計算例①:賃金日額が「5,340円」のとき

(5,340−5,340)÷7,800=0
給付率 =0.8−0.3×0=0.8(80%)

計算例②:賃金日額が「13,140円」のとき

(13,140−5,340)÷7,800=1
給付率=0.8−0.3×1=0.5(50%)

③賃金日額に給付率をかけて基本手当日額を計算する。

①、②で確認した賃金日額と給付率を掛けます。

計算式は以下になります。

基本手当日額=賃金日額×給付率(50%~80%)

④下限額・上限額を確認する。

基本手当日額には以下のように下限と上限があります。

計算結果が以下の下限を下回る場合は下限額、上限を超える場合は上限額が適用されます。

下限額

2,411円

上限額

7,255円

FP:鈴木

基本手当日額を求めたら、最後に支給日数をかけて給付額を求めることができます。

計算の流れは分かったけど、もっと楽に計算したいなど自分は具体的にいくらもらえるのか?支給日などについては次の項目で計算ツールを用いて確認できます。

高年齢求職者給付金の計算ツール(受給金額、受給日)

高年齢求職者給付金の計算ツール(受給金額、受給日)

高年齢求職者給付金がいくらもらえるのか?いつもらえるのか?を確認できる計算ツールです。ご状況別に確認できるので参考にしてください。

必要事項を入力すると、給付額給付日(目安)を表示します。
※実際の認定日・支給日はハローワークの指定が優先されます。

※離職日から1年以内が受給期限のため、早めに申請をするようにしましょう。

離職時の年齢が65歳の誕生日の前々日までの場合は「失業保険(基本手当)」の申請ができますので、下記の失業保険の計算シミュレーションをご確認ください。

失業保険(手当)の計算シュミレーション【2025/08 改正対応】最新版

高年齢求職者給付金を受給できない5つのケース

高年齢求職者給付金を受給できない5つのケース

高年齢求職者給付金には受給資格がない場合があります。主に下記5つです。

↑気になる項目をタップで該当箇所にスクロールします。

以上の条件について、それぞれを詳しく解説します。

雇用保険の加入期間が不十分な方

離職前の1年間において、雇用保険の加入期間が通算6ヵ月未満の場合は高年齢求職者給付金の対象外です。短期退職や契約終了後に再就職していない場合などが該当します。

6ヵ月以上の加入が確認できなければ給付を受けられません。対象となるかどうかは、事前に雇用保険の加入期間を確認しておくことが重要です。

離職時の年齢が64歳以下の方

退職時点で64歳以下の方は失業保険の基本手当が対象となり、高年齢求職者給付金は受けられません。

この制度は65歳以上の方に限定されており、失業状態にあり雇用保険の被保険者期間を満たしている必要があります。年齢条件を満たさない場合は別制度の利用を検討しましょう。

退職日の前々日が64歳以下の方は失業保険の申請ができますので、下記の失業保険の申請についてご確認ください。

再就職の意思がない方

高年齢求職者給付金は再就職を希望する方への生活支援を目的としています。そのため、ハローワークでの求職申込みを行わない方や、家事に専念する方、学生など再就職活動を予定していない方は対象外です。

単に退職しただけでは受給資格は得られず、積極的に求職活動を行う姿勢が必要です。申請時には求職申込みの有無が確認されるため、必ずハローワークでの手続きを行うことが欠かせません。

すでに再就職や労働をしている方

高年齢求職者給付金は、認定日前に週20時間以上働いている場合は失業とみなされないため、高年齢求職者給付金を受けられません。短時間労働でも一定額を超える収入があると支給が停止されることがあります。

すでに再就職している場合は申請対象外となるため注意が必要です。申請前に労働時間や収入状況を確認し、基準を超えていないかを把握しておきましょう。

退職前の企業と再雇用契約を結んでいる方

退職後に同じ会社と再雇用契約を結んだ場合は失業とみなされないため、高年齢求職者給付金を受給できません。再雇用が予定されている状況では受給資格そのものが失われます。

特に定年退職後に再雇用制度を利用する際は、契約の時期や条件が重要です。再雇用制度を選ぶか給付を受けるかの事前整理で、後から不利益を受けずに済みます。契約内容を確認した上で進めることが欠かせません。

高年齢求職者給付金を受給する3つのメリット

高年齢求職者給付金を受給する3つのメリット

高年齢求職者給付金には以下3つのメリットがあります。

高年齢求職者給付金のメリット

  • 老齢年金と同時に受給できる
  • 一括受給ができる
  • 何度でも申請できる・年齢制限なし
  • 加入期間要件が緩い
  • マルチジョブホルダー制度の活用で柔軟に受給可能
FP:鈴木

一括受給は大きく入る分、使い切りやすいのも事実です。
おすすめは、当面3ヶ月の固定費、医療費・介護費の予備費、次の仕事が決まるまでの生活費を先に取り分け、残りを再就職までの準備費に回す考え方です。

それぞれのメリットを解説します。

老齢年金と同時に受給できる

高年齢求職者給付金のメリットとして、老齢年金と同時に受給できる点が挙げられます。老齢基礎年金、老齢厚生年金どちらとも併給ができます。

一般的に、退職後の生活を支えるためには年金が重要な収入源となりますが、就職活動中の生活費を補うために高年齢求職者給付金を受給することで、経済的な安定を確保しやすくなります。

老齢年金とあわせて受給できるため求職活動に専念しつつ、生活費の心配を軽減することが可能です。この制度は、年金受給者でも安心して再就職活動を続けるための大きな支えとなっています。

一括受給ができる

高年齢求職者給付金のメリットとして、一括受給ができる点が挙げられます。通常の失業給付と異なり、給付日数に応じた金額を一度に受け取ることが可能です。この一括受給により短期間での生活費の確保ができるため、計画的に再就職活動を進められます。

また、急な出費や生活の立て直しが必要な場合でも、安心して対応できる資金が得られるでしょう。一括での受給は、特に経済的な安定を早期に図りたい高年齢求職者にとって大きな支えとなります。

何度でも申請できる・年齢制限なし

高年齢求職者給付金は、一度受け取っても再就職後に再び条件を満たせば、何度でも申請できるのが特徴です。

65歳以降の雇用保険に基づく制度であり、過去に失業給付を受けた経験の有無も問われません。

たとえば、64歳までに通常の失業手当を受給していた方でも、その後再就職し、再び離職した際に要件を満たせば再び給付対象になります。さらに、年齢に上限がないため、70代、80代でも受給できます。

高齢期でも働く意思と能力があれば、生活を支える支援制度として活用可能です。

申請要件が緩い

通常の失業手当では、離職前2年間に通算12ヶ月以上の雇用保険加入が必要ですが、高年齢求職者給付金は条件が緩和されています。

離職前1年間に通算6ヶ月以上加入していれば対象となるため、短期間の勤務でも受給資格を得やすいのが特徴です。さらに、1ヶ月あたり11日以上勤務し賃金の支払いがある月は加入期間に含まれるため、短時間労働やパート勤務の方でも資格を満たしやすくなっています。

非正規雇用で働く高齢者にとっても利用しやすい制度といえます。

マルチジョブホルダー制度の活用で柔軟に受給可能

65歳以上で複数の事業所に勤める人は、「マルチジョブホルダー制度」を利用することで雇用保険に加入しやすくなります。

この制度では、複数の勤務先の労働時間を合算して加入条件を満たせるため、個々の職場では週20時間未満でも、合計で条件を満たせば被保険者として認定されます。

たとえば、A社とB社の2つの職場で働いていた場合、A社を退職すればA社分の被保険期間に基づいて給付を受けることが可能です。ただし、ほかの勤務先で引き続き雇用保険の加入要件を満たしている場合は支給対象外となることもあるため、事前にハローワークで条件を確認しておきましょう。

高年齢求職者給付金を受給する3つのデメリット

高年齢求職者給付金を受給する3つのデメリット

高年齢求職者給付金にはデメリットもあります。主に下記3点です。

3つのデメリット

  • 失業保険よりも給付日数が少ない
  • 再就職手当や就業手当など追加給付を受けられない
  • 受給期間の延長が認められない

以上のデメリットを整理し、詳しく解説します。

失業保険よりも給付日数が少ない

高年齢求職者給付金の支給日数は30日または50日と限られており、失業保険の90日〜330日と比べて大幅に少なくなります。そのため総支給額でも失業保険より少なく、生活支援としては短期的な役割に留まります。

長期的に収入を補う制度ではない点を理解して受給計画を立てることが大切です。

再就職手当や就業手当などの追加給付を受けられない

高年齢求職者給付金は65歳未満対象の追加給付制度を利用できません。そのため再就職時に支給される再就職手当や就業手当などの特典を受けられず、早期再就職に対する金銭的メリットがありません。

受給額を増やす制度が適用されない点を理解して計画を立てることが大切です。

再就職手当の受給条件は、こちらの記事で詳しく紹介しているので参考にご覧ください。

受給期間の延長が認められない

高年齢求職者給付金は病気や介護といった事情があっても受給期間を延長できません。離職後1年以内に給付制限期間、支給日なども加味して申請しなければならず、この期限を過ぎると受給資格そのものを失います。

失業保険と異なり例外措置がないため、必要書類を早めに準備し、期限内に申請を行うことが欠かせません。

高年齢求職者給付金の申請に必要な書類

高年齢求職者給付金の申請に必要な書類

高年齢求職者給付金の申請には複数の書類を準備する必要があります。主に以下の書類の準備が必要です。

  • 離職票(2枚セット)
  • マイナンバーカードまたは必要な確認書類一式
  • 本人名義の預金通帳またはキャッシュカードと顔写真
  • 補足:船員や特殊職種の方

離職票(2枚セット)

離職票1、離職票2の2枚をセットで提出します。届かない場合は、前職の会社またはハローワークへ問い合わせましょう。

マイナンバーカードまたは必要な確認書類一式

マイナンバーカードを持っていればそれ1枚で問題ございません。
持っていない場合は、次の2種類を組み合わせて持参します。

  • 個人番号確認書類(通知カード、または個人番号入り住民票)
  • 身元確認書類(運転免許証、健康保険証など)

コピーではなく、必ず原本を持参しましょう。

本人名義の預金通帳またはキャッシュカードと顔写真

失業給付金を振り込む口座の確認に必要です。本人名義の口座に限ります。

写真は3cm×2.4cmの証明写真を1枚用意してください。マイナンバーカードを提示できる場合は省略することができます。

補足:船員や特殊職種の方

船員保険に加入していた方は「船員保険失業保険証」と「船員手帳」を持参してください。また、引き続き船員として働く場合は、地方運輸局での求職手続きが必要です。

上記の必要書類は、受給資格や振込口座の確認に利用されるため、不備があると手続きが進みません。提出漏れを防ぐため、申請前に必ず確認してください。

高年齢求職者給付金を受給する手続きの流れ

高年齢求職者給付金を受給する手続きの流れ

高年齢求職者給付金を受給する流れは以下の通りです。

高年齢求職者給付金を受給する手続きの流れ

  1. 退職した企業に離職票の発行を依頼
  2. 離職票と必要書類をそろえてハローワークで求職の申し込み・高年齢求職者給付金の申請
  3. 7日間の待期期間を待つ(給付制限がある場合は給付制限も待つ必要があります。)
  4. 認定日にハローワークへ行く(2回目のハローワーク)
  5. 認定日から3日~7日で口座へ給付金が支給される

申請期限は離職日の翌日から1年間となります。最初の失業認定日から受給期限(離職日から1年以内)までの残り日数が、50日や30日に満たないと、残り日数分しか支給されませんので退職後はできるだけ早く管轄のハローワークで手続きをしましょう。

【わかりやすい例】

たとえば、65歳で定年退職した方が、離職票の受け取りが遅れてしまい、離職から10ヶ月後にようやくハローワークで「高年齢求職者給付金(求職申込み)」の手続きを行ったとします。

手続き後は、まず7日間の待期期間があり、さらに自己都合退職などの場合は1ヶ月の給付制限が設けられます。つまり、初めて失業の認定(認定日※①)を受けられるのは、離職から約11ヶ月と10日後になります。

この時点で、受給できる期限(=離職日の翌日から1年)までは残りわずか20日間しかありません。そのため、本来は30日〜50日分支給されるはずの方でも、残り20日分のみの支給となり、残りの10日~30日分は「受給期間切れ」で支給されないのです。

※①認定日は、
自己都合退職の場合:給付制限が終了してから数日後
会社都合退職の場合:待機期間が終了してから数日後となります。

高年齢求職者給付金と他の退職後の給付金との違い

高年齢求職者給付金と他の退職後の給付金との違い

高年齢求職者給付金と他の給付制度には対象や仕組みに違いがあります。主に下記の2点です。

  • 失業保険との違い
  • 高年齢雇用継続給付(高年齢再就職給付金等)との違い

それぞれの制度の特徴を整理し、詳しく解説します。

失業保険との違い

失業保険は65歳未満の方が対象で、支給日数は90日〜330日と幅があり分割支給されます。高年齢求職者給付金は65歳以上が対象で、支給は30日または50日分を一括で受け取ります。

そのため総支給額では失業保険の方が多くなる傾向にあります。

失業保険の給付日数や受給金額は、こちらの記事で詳しく紹介しているので参考にご覧ください。

高年齢雇用継続給付(高年齢再就職給付金等)との違い

高年齢雇用継続給付の高年齢雇用継続基本給付金・高年齢再就職給付金は、主に60〜64歳の雇用継続や再就職で賃金が下がった場合に差額を補う制度です。一方で高年齢求職者給付金は65歳以上の方が失業した際の生活支援を目的としています。

両者は受給のタイミングや対象者が異なり、併用はできません。自身の状況に応じてどちらを利用すべきかを整理しておくことが大切です。

高年齢求職者給付金でよくある質問

高年齢求職者給付金でよくある質問

最後に、高年齢求職者給付金でよくある質問を3つ紹介します。

それぞれの質問に回答するので、ぜひ最後までご覧ください。

高年齢求職者給付金に税金はかかる?

いいえ。高年齢求職者給付金は雇用保険に基づく公的給付のため、所得税・住民税ともに課税されません。金額や支給回数に関わらず非課税で受け取れます。

非課税なので、受給額がそのまま手取りになります。手取り前提で生活設計しやすいのがメリットです。

高年齢求職者給付金を受け取ったら確定申告は必要?

不要です。高年齢求職者給付金は課税所得に含まれないため、受給を理由に確定申告が求められることはありません。年金や給与など他の所得で申告が必要な場合のみ、通常どおりの申告を行います。

医療費控除や年金の源泉徴収票がある関係で確定申告をするケースでも、給付金自体は申告の記載対象外です。

高年齢求職者給付金の申請後の「待期」中や受給前にアルバイトをしたらどうなる?

高年齢求職者給付金を申請後の最初の7日間(待期)は「就労(原則1日4時間以上)」を行わないことが前提です。待期中に働くと待期がやり直しになる場合があるため注意してください。待期終了後は、週の労働時間が20時間未満のスポット就労など、失業の状態を損なわない範囲であれば支給が認められるケースがあります。

短時間の就労でも必ずハローワークへ申告しましょう。週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがある働き方になると「就職」とみなされ、支給対象外になる可能性があります。

以前勤めていた同じ会社に再就職する予定がある場合は?

高年齢求職者給付金を申請後に待期を終え失業の状態が確認された後に、結果として同じ会社へ再就職する分には原則受給に影響しません。ただし、最初から復職が内定していた、形式的な離職で実態として失業状態でなかったと判断される場合は、支給の対象外となり得ます。

離職時点で具体的な再雇用の約束や内定がないこと、求職活動の実態を記録(応募、面談履歴など)しておくと誤解を避けられます。

年金と同時に受け取れる?(併給の取り扱い)

高年齢求職者給付金(65歳以上対象の一時金)は、老齢年金と併せて受け取ることが可能です。一方で、65歳未満の通常の失業手当(基本手当)は、特別支給の老齢年金と同時には受給できず、年金が支給停止になる取り扱いがあるため注意が必要です。

まとめると、65歳以上=併給可(高年齢求職者給付金は一時金)/ 65歳未満=基本手当と特別支給の老齢年金は原則併給不可となります。

会社の定年が70歳でも、66歳で退職したら受給できる?

可能です。定年年齢の設定に関わらず、離職時点で65歳以上であり、かつ受給要件(直前1年間で通算6ヶ月以上の雇用保険被保険者期間など)を満たしていれば高年齢求職者給付金の対象となります。

会社の就業規則上の定年前に自己都合で退職しても、65歳以上で要件を満たせば申請できます。

退職前に役員(取締役)だったが、受給は可能?

要件を満たせば可能です。重要なのは雇用保険に加入していたか(労働者性が認められるか)です。役員でも、就業実態や賃金の支払い関係から「労働者」として雇用保険に加入していた期間があれば、その期間は被保険者期間として扱われます。加入歴が曖昧な場合は、賃金台帳・雇用契約書・出勤簿などの資料で確認しましょう。

高年齢求職者給付金も失業保険と同じく、役員で被保険者未加入だった場合は、その期間は要件に算入できません。

何回まで?何歳まで?受給の上限はある?

高年齢求職者給付金は、回数・年齢ともに上限は設けられていません。65歳以上で離職のたびに要件を満たせば、その都度申請できます。再就職→離職を繰り返すライフスタイルでも、制度上は都度の利用が可能です。

毎回、直前1年で通算6ヶ月以上の被保険者期間などの要件充足が前提です。就労の実態や働く意思が適切に確認できるよう、記録を残しておきましょう。

この記事では厚生労働省の下記の内容を参考にしております。

参考:厚生労働省|離職されたみなさまへ <高年齢求職者給付金のご案内>

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高年齢求職者給付金に関するお悩みは「転職×退職のサポート窓口」にご相談ください

高年齢求職者給付金に関するお悩みは「転職×退職のサポート窓口」にご相談ください

高年齢求職者給付金とは、65歳以上の求職者を対象とした失業保険に該当する給付金です。ハローワークで受給の申請手続きを行い、審査が完了すると一括で給付金を受け取れます。

年齢が理由で失業保険が受給できない方にとって経済的な安定を支える給付金なので、該当する方はぜひチェックしてみてください。

今すぐ高年齢求職者給付金を詳しく知りたい方は、「転職×退職のサポート窓口」に相談するのがおすすめです。

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阿部
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鈴木 大介
著者
(株)InVitro 代表取締役/ファイナンシャルプランナー(2級FP技能士)
鈴木 大介
株式会社InVitro 代表取締役。 ファイナンシャル・プランニング技能士2級(国家資格)。 退職・転職・再就職に関するキャリア支援事業を中心に、「制度を正しく理解し、人生の選択肢を広げる」ことをテーマに活動。 雇用保険・社会保険・傷病手当金・再就職手当など、複雑な公的制度をわかりやすく伝える専門家として、多くの相談者の支援に携わる。 株式会社InVitroでは、退職支援サービス「ヤメル君」やキャリア支援サービス「ゼロワンキャリア」などを通じて、制度活用とライフプラン設計を融合させたサポートを展開。 特に、退職後の生活設計・再就職支援・給付金申請に関する情報監修・記事制作などを数多く手がける。 専門分野は、雇用保険制度・社会保険給付・キャリア設計・ライフプランニング。 FPの知識と実務経験をもとに、「安心して働き方を選べる社会」を目指し、公的制度の啓発とキャリア支援の両立に取り組んでいる。
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この記事の監修者

阿部のアバター 阿部 元ハローワーク職員

ハローワークで8年勤務後、社会保険労務士事務所で事務職を5年経験。
現在は社会保険労務士事務所で事務職をしながら、社会保険労務士の資格勉強をしています。

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