うつ病で就職困難者となった場合は失業保険をもらえない？300日受給できる条件をあわせてご紹介

うつ病を患い、就職が困難になってしまった方は、以下のような悩みを抱えていませんか？

• 失業保険がもらえるのか不安
• 失業保険を受給できる期間や金額がわからない
• 手続きの方法がわからず困っている

本記事では、うつ病が原因で就職困難者となった場合の、失業保険の受給可否や金額、期間、そして具体的な受給方法を解説しています。さらに、失業保険以外にもらえる可能性のあるお金も紹介しているため、経済的な不安を抱えている方は必見です。

また、今すぐ退職や転職を詳しく知りたい方は、「転職×退職のサポート窓口」に相談するのがおすすめです。

うつ病で就職困難者となった場合は失業保険をもらえない？

うつ病が原因で就職が困難となった場合でも、条件を満たせば失業保険を受給できる可能性があります。失業保険が受給できるケースと受給できないケースがあるため、それぞれ詳しく見ていきましょう。

うつ病が原因で就職困難者となった場合に失業保険が受給できるケース

うつ病が原因で就職が困難となった場合でも、以下のようなケースで失業保険を受給できる可能性があります。

1. 働く意思と能力がある
2. 離職日以前の1年間で、通算6ヵ月以上の被保険者期間がある
3. ハローワークにうつ病の診断書を提示し、就職困難者として認定を受ける
4. うつ病が退職の正当な理由として認められる

就職困難者として認定されると、一般的な自己都合退職よりも優遇された条件で受給できる可能性があります。

詳しくは以下のページからご確認ください。

雇用保険制度（厚生労働省）

うつ病が原因で就職困難者となった場合に失業保険が受給できないケース

うつ病が原因で就職が困難となった場合、失業保険が受給できないのは以下のようなケースです。

1. うつ病の症状が重度で就労が不可能な状態
2. 治療を優先し転職活動ができない場合
3. 離職日以前の1年間で、通算6ヵ月以上の被保険者期間がない場合
4. うつ病が退職の正当な理由として認められず、通常の自己都合退職扱いとなる場合
5. うつ病の診断があっても、就職困難者としての認定基準を満たさない場合

詳しくは以下のページからご確認ください。

雇用保険制度（厚生労働省）

うつ病で就職困難者となった場合に失業保険を300日受給できる条件

通常の自己都合退職の場合、失業保険を受給できる期間は90日〜150日です。しかし、うつ病が原因で就職が困難となった場合には、失業保険を300日受給できることがあります。

詳しくは以下のページからご確認ください。

雇用保険制度（厚生労働省）

また、失業保険を300日受給できる条件を詳しく知りたい方は、以下の記事でも詳しく解説しています。

うつ病（就職困難者）で退職した場合にもらえる失業保険の金額

うつ病が原因で退職し、就職が困難な場合の失業保険の金額は、以下のように計算されます。

給付率は、年齢や賃金日額によって50%〜80%の範囲で変動します。一般的に、給与が低いほど給付率は高くなります。

詳しくは以下のページからご確認ください。

雇用保険制度（厚生労働省）

うつ病（就職困難者）で退職した場合の失業保険の受給期間

うつ病が原因で退職し、就職が困難な場合の、失業保険の受給期間は以下の通りです。

詳しくは以下のページからご確認ください。

雇用保険制度（厚生労働省）

うつ病（就職困難者）で退職して失業保険を受給する方法【6STEP】

うつ病で退職して失業保険を受給するためには、以下の6つのステップに沿って進めていく必要があります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①うつ病の正式な診断を受ける

うつ病の正式な診断を受けるためには、心療内科や精神科を受診する必要があります。医師に症状を詳しく説明し、正式な診断を受けましょう。

診断書にはうつ病である旨と就労困難な状態である旨を明記してもらいます。また、主治医の意見書も取得し、症状の詳細を記載してもらうことが重要です。

これらの書類は、ハローワークでの手続きの際に必要となるため、忘れずに準備しておきましょう。

②退職手続きを行う

退職を決意したら、まず主治医や人事部、上司に相談します。その後、退職届を作成し提出しましょう。退職理由は「一身上の理由」で構いません。

一般的に、退職日の2週間〜1ヵ月前までに提出するのが望ましいとされています。ただし、体調に無理のないよう進めることが大切です。必要に応じて、退職日や引き継ぎの期間に関して相談してみることをおすすめします。

③ハローワークに行く

退職後は、できるだけ早くハローワークに行きましょう。

必要書類として、

• 雇用保険受給資格者証
• 離職票
• 診断書

などを持参します。ハローワークでは、就職困難者としての認定を申請することになります。

早めに手続きを行うと、スムーズに失業保険を受給できる可能性が高まります。不安な点があれば、ハローワークの職員に相談してみましょう。

④就職困難者としての認定を受ける

就職困難者としての認定を受けるためには、下記の条件を満たす必要があります。

• 過去1年間のうち、少なくとも6ヵ月間雇用保険の被保険者であったこと
• 働く意思と能力があること
• 完全に就労不能ではないこと

さらに、ハローワークの判断基準に基づいて、うつ病による就労困難な状況を詳しく説明しましょう。この認定を受けると、より有利な条件で失業保険を受給できる可能性があります。

⑤失業認定を受ける

失業保険を継続して受給するためには、定期的にハローワークに行き、失業認定を受ける必要があります。この際、就労可能な状態である旨を示すことが重要です。

また、求職活動状況に関しても報告を行います。失業認定の頻度や具体的な手続きは、ハローワークの指示に従う必要があります。

⑥求職活動を行う

求職活動は、うつ病の症状や体調に配慮しながら、無理のない範囲で行いましょう。フルタイムの仕事が難しい場合は、パートタイムやフレックスタイムなど、柔軟な勤務形態の仕事も選択できます。

また、在宅勤務や短時間勤務など、自身の状況に適した働き方を検討することも大切です。自分に合った職場を見つけられるよう、ハローワークや専門のカウンセラーに相談しながら活動を進めましょう。

なお、失業保険のもらい方を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

うつ病（就職困難者）で退職した人が失業保険以外にもらえる可能性があるお金

とはいえ、就職困難者としての失業保険申請は条件が厳しく、当てはまらないケースも多く存在します。そこで、うつ病で退職した人が、失業保険以外にもらえるお金を3種類紹介します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

傷病手当金

うつ病で退職した人がもらえるお金の一つとして、傷病手当金が挙げられます。傷病手当金を受け取るための主な条件は、以下の通りです。

• うつ病が業務外の原因で発症したものであること
• 医師の診断に基づいて就労できない状態であること
• 退職日の前日まで被保険者期間が継続して1年以上あること
• 退職後も引き続き就労不能な状態が続いていること

連続する3日間の待機期間を含み、4日目以降が支給対象となります。

詳しくは以下のページをご確認ください。

傷病手当金について（厚生労働省）

障害年金

障害年金も、うつ病で退職した人がもらえる可能性のあるお金の一例です。障害年金を受け取るための条件は、以下の通りです。

• うつ病の初診日が国民年金または厚生年金保険の被保険者期間中であること
• 初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間の3分の2以上の期間で保険料が納付または免除されていること
• 障害認定日に定められた障害等級に該当する程度の症状があること

詳しくは以下のページをご確認ください。

障害年金制度（厚生労働省）

生活保護

うつ病で退職した人がもらえるお金の一つとして最後に紹介するのは、生活保護です。生活保護を受給するためには、あらゆる手段を活用しても、最低生活費以下の生活費しか得られない状態であることが条件です。

うつ病により就労が困難であることを証明する必要があり、生活保護申請前に障害年金や傷病手当金などの他の支援制度を利用できないか確認する必要があります。

また、預貯金や不動産などの資産を活用しても生活が困難であることや、親族などからの経済的支援を受けられない状況であることも条件となります。

うつ病の症状が改善した場合に、就労する意思があることも重要です。

詳しくは以下のページをご確認ください。

生活保護制度（厚生労働省）

しかし、就職困難者としての申請は、やや難易度が高い点がデメリットです。傷病手当金や失業保険の申請に不安がある方は、転職×退職のサポート窓口をご利用ください。

うつ病で就職困難者となった方の失業保険に関するよくある質問

ここからは、うつ病が原因で就職が困難となった方の失業保険に関するよくある質問と回答を紹介します。

うつ病を患った場合に精神障害者手帳なしでも就職困難者として認定されますか？

うつ病を患った場合、精神障害者手帳がなくても就職困難者として認定される可能性があります。

うつ病（躁うつ病）は、手帳なしでも認定される可能性がある疾患の一つです。他には、統合失調症やてんかんも含まれます。

認定には、うつ病である旨と就労が困難な状態である旨を明記した医師の診断書が必要です。また、主治医の意見書も重要で、患者の状態を詳しく記述し、就労困難な状況を説明する必要があります。

うつ病で就職困難者に認定された場合にデメリットはありますか？

うつ病が原因で就職が困難であると認定された場合のデメリットは、大きく分けて以下の2つです。

• キャリア形成に影響を与える可能性がある
• 生命保険への加入が難しくなったり、割増保険料が必要になる場合がある

さらに、就労状況や収入の不安定さから、住宅ローンの団体信用生命保険の審査に影響を与える可能性もあるため注意しましょう。

うつ病で就職困難者になった場合は受給条件を確認して失業保険を受給しましょう！

うつ病が原因で就職困難な状況に陥った場合、経済的な不安を感じやすいものです。しかし、適切な手続きを踏むことで、失業保険をはじめとするさまざまな支援を受けられます。

一人で抱え込まず、医療機関やハローワーク、福祉事務所などの専門機関に相談することも大切です。自分の状況をよく確認し、必要な書類を準備して、粘り強く手続きを進めていきましょう。

また、今すぐ退職や転職を詳しく知りたい方は、「転職×退職のサポート窓口」に相談するのがおすすめです。